今回からは脱分極による筋肉が収縮するメカニズムについてお話していきます。

 

このあたりを勉強すると人体は電気信号で動いているんだなとつくづく実感します。

 

感情であったり、考え方であったり、物理学や生理学ではわりきれそうにないものでも、その大元は電気信号……

 

人体って本当に不思議です。

 

記事内容

脱分極とは神経が興奮すること

静止電位とは?

細胞内外でのイオンの移動

どんな状態を脱分極っていうの?

 

脱分極とは

 

脱分極とは簡単にいうと『神経が興奮する』ことです。

 

脱分極を知るためにまず細胞の状態を把握しましょう。

 

細胞は『静止電位』と『活動電位』この2つのどちらかの状態です。

 

『神経が興奮する』とは具体的に言うと『細胞の内側と外側で電位差が生じる』ということです。

 

 

どういうことかというと……

 

通常細胞は外側がプラス、内側がマイナスの状態でバランスよく保たれています。

 

 

この状態を『静止電位』といいます。

 

ではなぜ細胞の内側と外側がプラスとマイナスになるのか。これには2つ理由があります。

 

細胞内外でプラスとマイナスが生じる原因

①ナトリウムカリウムポンプ
②カリウム漏洩チャネル

 

ナトリウムカリウムチャネルの働き

 

まず第一の理由がナトリウムカリウムチャネルによる働きです。

 

これをわかりやすく説明するために3人の登場人物をご紹介します。

 

登場人物
  1. ナトリウムイオン さん
  2. カリウムイオン さん
  3. ナトリウムカリウムポンプ さん

 

この3人さえ知っていればOKです。

 

通常どのような動きをしているかを図にしました。

 

 

ナトリウムカリウムポンプさんは以下の働きをしています。

 

ナトリウムカリウムポンプの働き
  • Naイオン(+)を3つ細胞外へ出す
  • K  イオン(+)を2つ細胞内へ入れる

 

このことからどちらがプラスの割合が多くなるかというと、外側ですよね。

 

そしてこのプラスの差をさらに大きく広げる原因がカリウム漏洩チャネルです。

 

カリウム漏洩チャネル

 

ナトリウムチャネルやカリウムチャネルは今まで『扉』とお伝えしてきました。この『扉』、実は基本的に一方通行です。

 

この扉を開くには鍵(アゴニスト・アンタゴニスト)が必要でしたよね。

 

しかし中には鍵のかかっていない扉があります。
その常に開きっぱなしの扉の一つが『カリウム漏洩チャネル』です。

 

このカリウム漏洩チャネルからカリウムがちょいちょい外に遊びに行くのです。

 

 

当然その分、細胞の外はプラスに傾きます。

 

この2つが原因で『静止電位』では相対的に

 

・細胞の外の電位がプラス

・細胞の内の電位がマイナス

 

となるのです。
ちなみにこのときの電位差は70mVです。

 

では脱分極が起こるときはどのような場合でしょうか?

 

ここまで静止電位についてのお話でした。

 

この静止電位の状態で細胞に電気的な刺激が与えられます。

 

この刺激が発生するとナトリウムさんとカリウムさんが細胞の内外を頻繁に出入りします。

 

その結果細胞内外は以下のような状態になります。

 

細胞内にはナトリウムイオンが多くなり

細胞外にはカリウムイオンが多くなりましたね。

 

 

この状態を『脱分極』といいます。

 

 

次の記事でこの脱分極が起こる原因となる『イオンの移動(活動電位)』についてお話していきます。

 

イオンの移動が発生した結果、筋肉が収縮するっていまいちイメージしづらいですよね。

 

筋肉の収縮の仕方はこちらでお話しています。

平滑筋の収縮機序【収縮タンパク質ーアクチンとミオシンについてー】

2018.03.30

 

個人的にはこれすごいことだと思ってます。

 

普段何気なく動かしている筋肉がこんな仕組みで動いているってちょっとおもしろいですよね。

 

ではお疲れ様でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です