動脈硬化の原因と分類は?高血圧や糖尿病や肥満や喫煙との関係は?

脳梗塞や心筋梗塞、脳出血などは発症後の人生に多大な影響を与える病気です。

その原因の最たる1つが動脈硬化

クレストールやディオバンといった降圧剤や高脂血症薬を服用している方は多くいます。

しかしなぜ薬を飲む必要があるのでしょうか。

動脈硬化に潜む危険を検証してみましょう。

血管(動脈)の構造

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まずは動脈硬化を知るために血管の構造について軽く触れておきます。なぜならば、この血管構造が動脈硬化に深く関わってくるのです。

 

まず血管は動脈静脈ともに3層から構成されます。内側から順に

 

  • 内膜(内皮細胞)
  • 中膜(平滑筋と弾性線維)
  • 外膜

 

このような構造です。
見慣れない単語達ですよね。
ここで心を折らないで下さい。

 

単に血管は3つの膜からできているという話です。
簡単に説明していきます。

 

内膜(内皮細胞)

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血管の最も内側の膜になります。
つまり常に血液と接している部分です。

 

血管と血液はホースと水のようなイメージを持つ方が多いと思いますが、実は少し違うんです。

 

 

この内膜は血液からいろいろな成分や物質の取り込みを行っています。
さらに血管の収縮、拡張の調整や止血など血液を保護する役目も担っているんです。

 

 

この内膜、実は動脈硬化をお話しする上で非常に重要な働きをしているんです。

※ちなみに現在では簡単な検査でこの内膜の機能を数値化することが可能です。後述しますのでお楽しみに。

 

中膜(平滑筋と弾性線維)

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平滑筋や弾性線維と聞くと筋肉っぽいですよね。
その通りで中膜は筋肉でできています。

 

 

弾性線維によるしなやかさを活かして平滑筋により収縮と拡張を行うのです。

 

 

しかし中膜は筋肉なので環境や年齢などの要因により性質が変化します。
言葉は悪いですが劣化するのです。

 

このことが動脈硬化に影響を与えてしまいます。
動脈と静脈の違いは中膜の厚さです。
重要でより大きな圧力がかかる動脈の方がこの中膜が厚い構造になっています。

 

外膜

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血管の最も外側にあたります。

 

この外膜が血管を支持、保護し外部から守る役割を果たしています。

 

また動脈と静脈の違いとして、動脈にはそれぞれの膜の間には弾性板と呼ばれる膜の組織が存在します。外膜と弾性板に関しては、かわいそうですが動脈硬化にほぼ関わりがないため、忘れてもらって構いません。

 

いかがでしょうか。
一言で血管と言っても細かく見るとそれぞれの役割を持つ組織により構成されています。ではここから動脈硬化についてお話していきます。

 

動脈硬化とは

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お待たせ致しました。
『別に待ってねーよ(-“-)』
という声が聞こえてきそうですが……
ここからが本題です。

 

 

動脈硬化とは血管(動脈)の内側がなんらかの理由で狭くなることです。

 

 

狭くなるとどうなるでしょう。
当然血液がスムーズに流れなくなってしまいます。
血液が各臓器へ必要量運べなくなる可能性があるということです。

 

また狭くなるだけでなく、動脈硬化により血液の塊が細い血管を塞いでしまう場合も。
これが脳で起こると脳梗塞となります。

 

また血管内腔が狭くなることにより、血管にはより大きな圧力がかかってしまいます。圧力がかかり続けると当然血管はどんどん劣化していきます。

 

劣化した血管は破れやすくなってしまうのです。
破れてしまうと出血ですね。

 

 

そうなんです。
動脈硬化は身体に悪影響『しか』及ぼしません。
このことだけは覚えておいて下さい。

 

 

このように身体にとては何一ついいことのない動脈硬化ですが、実は分類があります。

 

動脈硬化の分類

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動脈硬化は主に原因によって分類されています。

 

  • アテローム性(粥状)動脈硬化
  • 細動脈硬化
  • 中膜硬化

 

それぞれお話していきます。

※この分類は知っておいても損はないよという程度なので小難しい話が嫌いな方は飛ばして下さい。

 

アテローム性(粥状)動脈硬化

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高血圧や高脂血症により引き起こされる最たるものがこのアテローム性動脈硬化です。

 

アテロームとは粉瘤や粥腫のこと。
簡単に言うとコブのようなものです。

 

 

このアテロームと呼ばれる粥状の塊が内膜の中に溜まって隆起を作ります。
そのため血管の中が狭くなってしまう状態です。

 

 

このアテロームの正体とは……
隆起ができる過程を見てみましょう。

 

①血管内膜が高血圧高血糖などの理由により傷つく

②傷ついた部分から悪玉コレステロール(LDL)が内膜内側に侵入

③体が異物侵入と認識( ゚Д゚)ナンカキタ 除外するために動き出します

④白血球の一部である単球が掃除屋と言われるマクロファージに変身します(・`д・´/)/シャキーン

⑤マクロファージがLDLを食べます(´-人-`)ゴチ

⑥マクロファージがそのまま寝ちゃう!!Σ(・ω・ノ)ノエッ?

⑦たくさんのマクロファージが積み重なって隆起となります(;´・ω・)モー

 

この柔らかいアテロームが硬くなって安定した隆起をプラークといいます。

 

ここからさらに傷ついた内膜を修復しようと血小板が集まって隆起が大きくなります。皮膚を怪我したときと同じアレです。このようにして血管の内腔が狭まってしまうのです。

 

柔らかいアテロームは血管から剥がれやすく梗塞を起こしやすい状態です。
また硬いプラークは柔らかい血管をどんどん損傷してしまいます。

 

 

細動脈硬化

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アテローム性(粥状)動脈硬化は比較的太い血管に起こりやすいものです。
それに対してこの細動脈硬化は名前の通り細い動脈に起こります。

 

ここで毛細血管なら聞いたことあるけど……
細動脈って何?と思いませんでしたか?

 

細動脈とは動脈と毛細血管の途中に存在する血管です。
といってもいまいちピンときませんよね。
以下の図がわかりやすいです。

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このように血管が細くなっていく途中の血管のことを細動脈といいます。
動脈より細いけど毛ほどの細さではないといいたところでしょうか笑

 

 

この細動脈が硬くなることにより血流量が減ったり血管が脆くなってしまうのです。

 

 

ではここから細動脈硬化の発生機序です。

 

  1. 細動脈の栄養状態が悪くなる
  2. 細動脈が加齢による変化高血圧糖尿病により弾力性を失う
  3. 特に高血圧により常に高い圧力が血管にかかり硬くなる
  4. 弾力性を失った血管は膨らみ瘤(こぶ)状になる

 

この瘤を動脈瘤と言います。
動脈瘤は脳の血管によく見られます。

 

最終的には血管が血流の圧力に耐えられなくなり破裂してしまいます。
これが脳出血ですね。

 

食塩の摂取量が多く、タンパク質の少ない食事だと起こりやすいとされています。

 

中膜硬化

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先ほどの血管の構造でお話した中膜が硬くなってしまう中膜硬化。
こちらは血管の中が狭くなるわけではありません。

 

しかし中膜が硬くなることにより、血管の伸縮性がなくなり血流量は減ってしまいます。原因は中膜にカルシウムが蓄積されることです(石灰化といいます)。

 

70代や80代の高齢者のCTを撮影すると血管の中に白いものが写ってきます。
それが石灰化です。

 

画像の赤丸部分が血管内の石灰化です。
石灰化が起こるとしなやかさが失われてしまいます。

 

動脈構造の3層中、1番厚い中膜が硬くなってしまうと当然血管は脆くなってしまいますね。

 

ゴムだと耐えられる圧力でもガラスだと割れてしまう(血管だと破れます)ということです。こちらは年齢とともに誰にでも起こる血管の変化ですが、アテローム性動脈硬化、細動脈硬化と比較すると重篤な疾患につながる危険は極めて低いものです。

※程度や範囲にもよります。

 

頻発する部位は大動脈頚部(首)の動脈下肢(足)の動脈
中膜硬化は別名メンケベルグ型動脈硬化とも言われます。

 

動脈硬化の原因

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ここまでで動脈硬化にはどんな種類があるのかがわかっていただいたと思います。しかし種類がわかったところで……っていう話ですよね。

 

ここからは動脈硬化の原因についてお話していきます。
動脈硬化のリスク因子は以下のものです。

【動脈硬化の原因】

高脂血症
高血圧
喫煙
糖尿病
肥満
ストレス

このうち

『高脂血症』『高血圧』を2大危険因子

『喫煙』を含めて3大危険因子

『糖尿病』を含めて4大危険因子 と言います。

 

 

動脈硬化予防にはそれぞれに気を付ける必要があります。
それはこれらの危険因子が複雑に絡み合うためです。

 

肥満を例にみてみましょう。
肥満だとそれ自体が動脈硬化のリスクになります。

 

しかしそれと同時に肥満は糖尿病や高血圧のリスク因子でもあるのです。
仮に肥満から糖尿病になってしまったと仮定すると……

 

今度は糖尿病の影響でさらに高血圧のリスクが高まります。
さらに糖尿病による高血糖状態は動脈硬化の進行を早めます。

 

このように悪循環に陥りやすい動脈硬化のリスク因子。
困ったものです……

 

一つ一つの話は少し長くなりそうなのでここでは省略します。
また別記事にそれぞれまとめようと思っています。

 

もし興味があれば気長に待っていて下さい。
近日中に公開します。

 

さてここまで私の駄文をご覧いただきありがとうございます。
長々と読んでいただいているあなたは、今自分の身体でどの程度動脈硬化が進行しているか知りたいと思いませんでしたか?

 

今は動脈硬化の進行具合を数値化できる簡単な検査があるんです。

 

FMD検査

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動脈硬化の進行具合を知ることのできる検査はFMD検査といいます。
原理や費用についてお話していきますね。

 

FMD検査とは?

F(flow)M(mediated)D(dilation)の略です。

日本語で『血流依存性血管拡張反応』と言います。
動脈硬化の主な原因である血管内膜の内皮細胞の機能評価を行う検査です。

 

平成24年から診療報酬に新設された検査です。
ちょっとわかりにく言い方をしましたが、保険適応ということです。

 

検査の点数は200点なので自費で¥2000 3割負担で¥600ほどで検査可能です。
※初診料や血液検査などその他料金がかかることがあります

 

超音波を利用した検査なので、体に害もなく行える検査として注目されています。

 

FMD検査の原理

簡単にですがFMD検査の原理についてお話ししておきます。

 

検査時はカフと呼ばれるものを腕に巻いて上腕付近で測定します。
血圧を測定するときに腕に巻くアレです。

 

5分間腕を圧迫した後で2分間超音波にて測定します。
何を測定しているのかというと……

 

正常な内皮細胞は圧迫後血管拡張物質である一酸化窒素を放出します。
この一酸化窒素がどの程度放出されたかは血管の拡張によって知ることができます。

 

 

血管拡張が少ない場合は内皮細胞の衰えがあるということなんです。

 

 

『じゃあ動脈硬化になってしまうときれいな血管にはもどらないの?』
と思っちゃいますが……

 

実はあるんです。
血管内で寝てしまったマクロファージを起こす方法が。
というかこれを書きたいがため『寝る』という表現をつかったようなものなんデス

 

動脈硬化の軽減作用!フェルラ酸

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どうすれば寝ちゃったマクロファージを起こせるのか?
簡単です。

 

珈琲を飲めばいいんです。

 

エッ?(´-ω-`)ソレダケ??
(=゚ω゚)ハイ

 

珈琲に含まれるフェルラ酸という物質が内皮細胞内で眠ってしまったマクロファージを叩き起こしてまた働かせてくれるということが最近わかってきました。

 

フェルラ酸には他にも美肌効果、アルツハイマー予防、高血圧予防などの効果が期待されています。ただ珈琲も飲みすぎると体にとって毒となるため一日4杯までを目安にするといいでしょう。

 

いかがでしたでしょうか。
一言で動脈硬化の原因といっても日常生活での要因が複雑に絡み合っています。

 

現在日本人の死因TOP③は

  • 悪性新生物(癌)
  • 心疾患
  • 脳血管疾患    です。

 

そのうち心疾患と脳血管疾患は動脈硬化と深すぎるほどの関わりを持っています。
動脈硬化を知ることで対処や予防、また予後も大きく変わってくる可能性が高いです。

 

まずは生活習慣の見直しを行ってみましょう。
ではまとめです。

 

まとめ

血管の構造

  • 内膜(内皮細胞)
  • 中膜(平滑筋と弾性線維)
  • 外膜
  • 膜の間の弾性板

動脈硬化の分類

  1. アテローム性(粥状)硬化
  2. 細動脈硬化
  3. 中膜硬化(メンケベルグ型動脈硬化)

主な原因

  1. 高脂血症
  2. 高血圧
  3. 喫煙
  4. 糖尿病
  5. 肥満
  6. ストレス

 

検査方法

  • FMD検査

最近の研究でフェルラ酸が動脈硬化によいということがわかってきた

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
少しでも参考になれば幸いです。

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