降圧剤の副作用で認知症になる?高血圧の放置と薬はどっちが高リスク?

 

『血圧の薬の影響で認知症が進む』

 

こんな話聞いたことありませんか?

 

その根拠は何か。
ちょっと考えてみましょう。

 

降圧剤の副作用で認知症になる?

 

血圧の薬で認知症になるという情報をたまに目にします。

 

血圧を下げることで脳への血流量が少なくなるからというのがその根拠。

 

うん。
最もらしく聞こえます。

 

しかし2018年現在、医学的に降圧剤と認知症罹患率に関するエビデンス(根拠)はどこにも見当たりません。

 

そのため信ぴょう性は低い話です。

 

まず降圧剤の作用機序から一考してみましょう

 

降圧剤の作用機序(どのようにして血圧をさげるのか)は薬によっていくつか種類があります。

 

血管を広げたり、神経の興奮を抑えたり、水分(おしっこ)を体外に排出するように促したり……その人の状態に合う薬を処方します。

 

その中でも特に血管を広げる種類の薬で認知症になるよって話らしい(主にカルシウム拮抗薬)。
以下がその理由。

 

  1. 血管が広がる
  2. 抹消血液量が減る
  3. 脳への血流量も減る
  4. その結果認知症

 

いろいろと突っ込みどころはありますが……

 

まず血管を広げたからと抹消血液量が決定的に減少するわけではありません。おそらく起立性低血圧などのイメージが先行しているのだと思われます。

 

しかしこの『血管を広げることで抹消血液量が減る』というエビデンスは見つけることはできませんでした。
なので正確には『わからない』というのが現状です。

 

 

1つ言えることは、薬を服用しても心臓から送り出される血液量は変わりません。

 

 

認知症との関連はまだ決定的なデータがないため、言及できませんが、エビデンスに乏しい状況で誤っているかもしれない情報には注意して下さい。

 

 

個人的な意見としては、高血圧を放置することの方がよほど認知症の危険性が高いと考えています。

 

 

これを説明するために、まずは簡単に認知症のことについてお話させて下さい。

 

認知症と高血圧の関係を考えてみましょう

 

まず認知症は大きく4つに分類されます。

※ICD-10(国際疾病分類)に基づくものです

 

認知症の分類
  • 脳血管障害による認知症
  • アルツハイマー病の認知症
  • 他の疾患による認知症
  • 特定不能の認知症

 

この4つのうちで最も日本で有病率が高いのがアルツハイマー型認知症です。それに次いで多いのが脳血管障害による認知症です。

 

そして高血圧と深い関わりがあるのがこの脳血管障害による認知症です。

 

17年に及ぶ久山調査(福岡県久山町の住民協力のもとに行われている長期間の大規模調査)によると

 

 

血圧が高ければ高いほど、脳血管性認知症の発症リスクが上がっています。

 

 

ちなみにこの調査において、アルツハイマー型認知症と高血圧には相関関係は見られませんでした。

 

個人的な見解とその根拠

 

ここまでの話から現時点で言えることは

 

 

高血圧を放置しておく方が認知症のリスクが高い。

 

 

脳の細い血管が高血圧により傷つき、動脈硬化がおこり血管を狭めてしまうためです。それによる血流低下が認知症や脳の萎縮を招くのです。

 

こちらでは脳血管のMRI画像で説明してます。

 

 

日本高血圧学会でも以下のことが明記されています。

 

高血圧が認知機能の低下や認知症の危険因子になる

高血圧の治療が軽度認知機能障害からアルツハイマー病への進展を抑制する

 

2025年問題はすぐそこです。

 

2025年問題とは
  • 2025年には3人に1人が65歳以上の高齢者
  • その高齢者の3人に1人が認知症

 

 

ここには血圧や脂質が深く関わってきます。
とりあえず高血圧の放置は絶対にやめましょう。

 

薬を飲む。
それがいやなら食事の見直しと運動。

 

なにもせずに現状を嘆くだけでは何も変わりません。
自分のことは自分で管理する。

 

正しい方法でやれば少しの努力ですぐに改善できます。

 

 

誤った情報、不正確な内容に踊らされるのはやめましょう!

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