MRI検査は金属やインプラントや妊娠中はダメ?その危険な理由とは?

脳卒中の検査においてMRIは非常にその有用性を発揮してくれます。

ですが、MRI検査を受けることのできない方がいるのをご存知ですか?

実際の事例では命を落とした方もいらっしゃいます。

検査の際はよく注意事項を読んであなたに該当する項目がないか確認しましょう!

MRI検査での危険な事例

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まずは実際に起こってしまった医療事故の話です。

 

10数年前の海外で実際に起こったことです。少し脚色してお話します。

5歳の男児が脳腫瘍摘出の手術をうけ、フォローアップ(経過を見る)ためにMRI検査室に入室。MRI検査は動きに弱い検査のため、男児には麻酔がかけられていました。(検査中は動くと画像が乱れるため)

 

手術後であったため、酸素マスクを付けた状態での入室でした。そのとき病院スタッフが誤って酸素ボンベをMRI検査室内に持ち込んでしまいます。酸素ボンベは金属性のためMRI装置の強力な磁力に引き寄せられ、宙を舞いました。

 

宙を舞った酸素ボンベは検査台で横になっていた男児を直撃。

 

衝撃による頭蓋骨骨折と脳内出血のため、2日後に亡くなりました。

 

このような起きてはならない事故が実際に起こっています。しかし、しっかりと安全確認を行った上で検査すれば、有用性の高い検査です。現在では操作、使用に関する規則を設け、基準を尊守することにより、安全性が確保されています。

 

では安全性を確保するために検査を受けれないのはどんな場合でしょうか?

 

MRI検査を受けれない方

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MRIは磁石を使った検査のため体内に電子機器を埋めている方は検査を受けることができません。磁場の影響により体内の機器が誤作動を起こす危険があるためです。

 

  • 心臓ペースメーカー
  • 人工内耳
  • 除細動器
  • 神経刺激装置(TENS装置・誘導性視床刺激装置)
  • 骨成長刺激装置

 

しかし最近ではMRI検査対応の心臓ペースメーカーが開発され徐々に普及しています。日本では2012年10月よりMRI検査対応のものが実用化されています。

 

検査を行うには検査前後のペースメーカー機器チェックや設定の変更、検査を行う施設の設備や装置が検査実施条件を満たしていることが条件になります。

 

検査対応のものは埋め込む際にMRI検査対応というカードが配られます。少し話が逸れますが、救急の現場では

 

  1. 意識消失や認知症や意識朦朧の患者様が救急で搬送
  2. 症状や所見は脳梗塞疑い
  3. 意思疎通が難しいにもかかわらず家族や同乗者なし
  4. 初診のため何も情報がない
  5. MRI検査による診断が必要

 

 

このようなことが往々にしてあります。夜間の時間外であればなおさらです。そのような場合は最低限

 

  • 頭部・胸部のレントゲン撮影にて体内金属の確認
  • 金属探知機にて体内外金属の確認
  • 目視による手術跡の確認

 

 

これらの確認を行い検査をします。
もし体内に機械や金属を埋めていた場合は、財布などに何か分かるものを入れておかれることをお勧めします。
そのことにより、あなたに降りかかるリスクを抑えることができるためです。

 

医療機関でも確認は行いますが、リスクは0ではありません。不測の事態に備えることは非常に重要です。

 

MRI検査を受けれない可能性のある方

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続いては、場合によって検査ができない可能性がある方です。

 

  • 脳動脈クリップ
  • インプラント
  • 臓器内に金属片がある方
  • 化粧
  • 入れ墨
  • 血管内デバイス
  • 心臓の人工弁
  • 人口耳小骨
  • 妊娠中

 

それぞれ簡単に見ていきましょう。

 

脳動脈クリップ

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種類によっては検査可能です。昔は金属製のものを使用していたため、磁場に反応する恐れがあります。最近では磁石に反応しない材質のものが使用されているため検査可能です。しかし、金属を使用していたのはかなり以前の話のため

『手術した病院がすでにない』

『カルテが存在しない』

など確認できないことも多々あります。

 

その場合はレントゲン撮影を行い確認したり、以前にCTを撮影していれば過去の画像から検査の可否を判断します。

 

インプラント

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しっかりと埋め込まれているものは検査可能です。着脱できるのもはすべて外して検査します。磁石でくっつくタイプのものは検査不可としている施設もあります。

 

検査を行った際は金属のためインプラント周辺は磁場の乱れにより黒く抜けた画像となります。歯に近い脳の一部も黒く抜けたような画像となることが多いです。

 

臓器内に金属片がある方

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戦時中に目や臓器に金属片が残っている場合は危険な場合があります。鉄鋼業を長くされている場合も知らず知らずに体内に金属片がある可能性もあるため、注意が必要です。

 

実際に金属片が眼窩内にあり、気づかずに検査したところ失明したという事例もあります。

 

化粧

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マスカラやアイラインに金属(酸化鉄)が含まれている商品があります。失明等の報告はありませんが、火傷の恐れがあるため、検査時に化粧を落としてもらう病院もあります。

 

入れ墨

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和彫りの色付けに金属が使用されていることがあり、火傷や色落ちが起こる可能性があります。患者様がそれでも構わないという場合は検査を行います。

 

また一時流行した眉毛の入れ墨にも金属が含まれている場合もあります。患者様の同意の上検査を行いますが、私の経験上火傷や色落ちの症状が出たことはありません。影響の程度は装置のスペック(性能)にもよるため、検査時はしっかりと申し出て下さいね。

 

血管内デバイス

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(手術したことのある方ならわかると思います)スワンガンツカテーテルや冠動脈ステントなど体内組織にしっかりとなじむまでは検査は見送られます。目安として挿入から2~3ヵ月としている施設が多いです。

 

心臓の人工弁

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現在の製品は安全が確立されています。1970年以前の製品は金属製のため検査不可です。手術を行った施設に確認することが一番確実ですが、こちらも情報が残っていない可能性があります。

確信がない場合はレントゲン撮影での確認をお勧めします。

 

人工耳小骨

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耳小骨の代わりにセラミックを使用します。そのセラミックを金属ワイヤーで固定しているため磁場による影響が懸念されます。こちらはMRI検査での安全性が確認されていません。

 

妊娠中

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胎児が磁場の影響を受けたという報告や事例はありませんが、安全性が確立されていないため、よほどの緊急時でなければ見送られることが多いです。

 

特に妊娠期間のうち受精~1/3は極力避けたほうがよいでしょう。

 

これより先は私見ですが、MRIは磁石と電磁波を利用した検査です。似たようなものが電子レンジです。電子レンジで液体を入れると温まりますよね。

 

胎児は羊水の中です。胎児に対して全く影響がないとは言い切れないため、もし妊娠中にMRI検査を勧められた場合はよく相談されて下さい。検査を行うということは少なからず検査によって得られる情報が必要なためです。

 

『検査をしないリスク』と『検査を行うリスク』についてしっかりと理解して判断しましょう。

 

MRI検査に問題ない場合

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  • 股関節や膝の人口関節
  • 骨折治療時のボルトやワイヤー
  • 手術後3ヵ月以上経過したステント
  • 脳神経外科用部品(ドレーンやリザーバー等)
  • 穿刺針

 

このようなものはしっかりと体内外固定されていれば問題ありません。とくに人工関節での問い合わせが多くありますが、検査は可能です。

ですが、膝の人工関節がある場合に膝のMRI検査を行っても金属の影響により、画像情報は得ることができません。検査部位との位置関係はしっかりと確認しましょう

 

MRI検査室に持ち込めないもの

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ここまで体内のものに関してお話してきましたが、普段身につけているものもMRI室への持ち込みは禁止されています。

  • 時計や磁気カード
  • 補聴器
  • コルセット
  • ヘアピンや安全ピン
  • カイロ
  • 入れ歯
  • カラーコンタクト
  • 携帯電話       など

 

どれも壊れてしまう場合や機械に飛んでいってしまう可能性があるため、持ち込みできません。

特に磁気カードは一歩でも持ち込んでしまうとカードのデータが消えてしまい、キャッシュカードなどは再発行の手続きが必要になってしまいます。

 

 

いかがでしたでしょうか?

MRIはきちんと安全性を確保した上で行えば非常に有用な検査です。私たちも医療事故が起こらないように万全を期していますが、万が一の場合もあります。

 

検査前には正しい知識を持ち、安全に検査できるようご協力いただければ幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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