二次性頭痛の特徴と原因となる病気!脳卒中を見逃さないために!

前回の記事では一次性頭痛についてお話しました。
一次性頭痛は生活習慣や体質が原因!放置すると脳卒中の可能性も!

今回は他の疾患が原因で引き起こされる二次性頭痛についてです。

脳出血クモ膜下出血の発症時の頭痛もこの二次性頭痛にあたります。

脳卒中を見逃さないためにも一読下さい。

 

二次性頭痛の特徴

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一次性頭痛は頭痛の症状のみであるのに対して、二次性頭痛は脳や身体に存在する他の疾患によって起こる頭痛です。

 

頭痛の症状がある患者様の9割が一次性頭痛で1割が二次性頭痛とされています。もし普段片頭痛や緊張型頭痛に悩まされている場合でも

 

『普段と痛み方が違う』
『症状が続く時間が長い』
『頭痛だけでなくしびれが出てきた』

 

このように普段の頭痛と異なる場合は気づいた時点で医療機関に電話で問い合わせてみましょう。

 

二次性頭痛は放置するとと命に関わる場合もあります。分類には少し小難しい単語が並びますが、脳卒中のサインを見落とさないためにも一度目を通しておくことをお勧めします。

 

単語は難しそうに見えますが、わかってしまうとなんのこともありません。

 

二次性頭痛の原因となる病気と分類

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では国際頭痛学会が定めている頭痛の分類を見てみましょう。

 

二次性頭痛の分類

①頭頚部外傷・障害による頭痛
②頭頚部血管障害による頭痛
③非血管性頭蓋内疾患による頭痛
④薬物乱用など物質による頭痛
⑤感染症による頭痛
⑥ホメオスターシス障害による頭痛
⑦耳鼻科眼科歯科頭頚部疾患による頭痛
⑧精神疾患による頭痛

 

はい、見た瞬間に読む気が一気になくなってしまう感じよくわかります。笑
それぞれに詳しくお話しすることもできますが、ここでは『脳卒中』に焦点を当ててお話していきますね。

 

まずは病院で診断をする場合、二次性頭痛をどのように診断しているかということです。

 

ここ重要です。
なぜなら『他の原因疾患がない』と判断されるとそのまま帰宅ということになってしまうためです。

 

二次性頭痛の診察は

 

①頭痛の原因と思われる病気が存在する
②その病気の発症時期や進行により頭痛が現れる
③その病気の症状に頭痛が含まれる
④血液データやマーカーなど他の証拠が存在する

 

このように考えながら診断を進めていきます。

※あくまでこれは国際頭痛学会のガイドラインに沿った一例です。すべての診察に適応されているわけではありません。

 

二次性頭痛が疑われる場合、その原因となる病気を発見、特定することが重要なんです。その原因となる病気を簡単にみていきましょう。

 

外傷による頭痛

外傷による頭痛は、最初の頭痛の出現が交通事故や転んだときの衝撃など外傷の時期と一致するかどうかです。特にクモ膜下出血は外傷により発症することが多いため、救急外来で外傷時の頭痛であった場合はCT検査を行うことが多くあります。

頭部に強い衝撃を受けた際は念のため、病院を受診することをお勧めします。

ちなみに頭を打ってもたんこぶができれば大丈夫といった都市伝説的な話もありますが、大丈夫ではありません。たんこぶの有無は脳内の出血には全く関係はありません。

交通事故
転倒
喧嘩   など

 

血管障害による頭痛

血管障害とは血管が破ける(脳内出血・クモ膜下出血)血管が詰まる(脳梗塞)といった脳卒中もこれに含まれます。他にもやもや病や動静脈奇形や動脈解離など、その数は一定数存在します。

『そんなにあるの?』と不安になりますよね。ご安心下さい。

 

血管障害による頭痛であった場合は、MRI検査により特定可能な場合が多いです。

 

血管障害の中でも特に多いのが脳卒中。脳内出血やクモ膜下出血は発症時の激しい頭痛が特徴的です。

『後頭部を突然バットでフルスイングされたような痛み』と表現されるほどの痛みがあります。痛みは持続的に続くこともありますが、多くの場合は発症時の痛みが最も強いとされています。

その後は意識障害や麻痺、構音(言語)障害といった症状が現れるため注意が必要です。

血管による出血が原因の頭痛の場合、出血の量により経過が異なるため一刻も早い病院受診と治療開始が重要となります。

脳内出血
クモ膜下出血
脳梗塞
硬膜下血腫
動脈解離
動静脈奇形
もやもや病
一過性脳虚血発作(TIA)
動脈瘤
血管腫
動脈炎
脳静脈血栓症   など

 

非血管性頭蓋内疾患による頭痛

こちらは読んで字のごとく血管以外の頭の病気による頭痛ということです。

てんかんや脳腫瘍や髄液によるものなどいくつかの種類があります。こちらも採血データや画像検査により特定できるものが多くあります。

頭蓋内圧亢進症
水頭症
低酸素脳症
サルコイドーシス
髄膜炎
リンパ球性下垂体炎
てんかん
脳腫瘍
キアリ奇形  など

 

薬物乱用など物質による頭痛

こちらは主に薬物による依存性頭痛といってもいいものです。薬でも違法薬物でも過剰摂取や身体が薬物を欲することによって引き起こされる頭痛です。

特に最近では市販の鎮痛剤の過剰摂取による症状が多くみられます。こちらにはカフェインなどの過剰摂取による頭痛も含まれます。

各種薬物による誘発頭痛

 

感染症による頭痛

インフルエンザにかかったときなど、体の気怠さとともに頭が痛くなった経験があると思います。頭痛の分類ではそのような場合も二次性頭痛に分類されます。

こちらは感染症が原因のため、感染症を引き起こしているウイルスや細菌が退治できれば頭痛も消失します。

こちらは脳卒中のように一撃のような頭痛ではなく、ズキズキとした症状が持続する場合が多いです。

細菌性髄膜炎
ウイルス性髄膜炎
頭蓋内真菌
寄生虫感染
脳膿瘍
硬膜下膿瘍  など

 

ホメオスターシス障害による頭痛

『は?』ですよね(笑)

ホメオスターシスとは身体の状態を一定に保とうとする機能のことです。

例えば冬の寒いときには身体がブルブルと震えますよね。あれは身体を震えさせることで熱を発生させようとして小刻みに震えるのです。

つまり『寒い』→『体温を保とう』→『動きを与える』というように身体を一定の状態にしようという機能なんですね。これの機能が働くことによって起こる頭痛のことです。

高山性頭痛
飛行機頭痛
潜水時頭痛
睡眠時無呼吸性頭痛
透析頭痛
高血圧性頭痛
絶食による頭痛  など

 

耳鼻科眼科歯科頭頚部疾患による頭痛

読んだまんまですね。目耳鼻歯などの疾患が原因となる頭痛です。

個人的には副鼻腔炎と中耳炎によるものが特に多い印象です。自覚症状がなくとも頭部のCTやMRIを行うと、副鼻腔炎を起こしている方は多くいらっしゃいます。

頭頚部ジストニア
後咽頭件炎
急性緑内障
眼球斜位または斜視
眼球炎症性疾患
副鼻腔炎
顎関節症     など

 

精神疾患による頭痛

ある意味薬物による依存症様に引き起こされる頭痛も精神的な要因も含まれますが、薬全般に関する頭痛は薬物乱用などの頭痛に分類されます。

精神疾患によるものは因果関係を証明することは難しく、時には一次性頭痛と精神疾患というように分けて診断される場合も少なくありません。

ケースバイケースのことが往々にしてあるため、こちらではここまでの説明に留めておきます。

身体化障害による頭痛
精神病性障害による頭痛

 

 

脳卒中を見逃さないために

 

ここまで長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 

これほどの長い話を本当に見ていただけているのか、もう少しわかりやすい表現はなかったのか、自問自答しながらこちらの記事を作成しています。

 

最後に医療現場からの話をさせていただきますね。

 

ここまで数回に分けて頭痛の分類についてお話してきました。日本では3000万人の方が頭痛で悩み、年間に約300万人もの方が頭痛の症状で救急外来を受診しているというデータがあります。

 

『そんなにいるの?』と思われるかもしれませんね。そしてそのほとんどの方が原因疾患のない一次性頭痛と診断され帰宅していきます。しかし、これを医療側から見ると少し話の印象が違ってくるのです。

 

 

救急外来を訪れる300万人の中には一定数の割合で、必ず脳内出血やクモ膜下出血の患者様が含まれています。確実にです。

 

 

医療を行う側があなたの命に関わる疾患やその後の人生に大きな影響を与えかねない病気を見落とすことなく、診断をつけるためにもここまでの知識は必要な情報です。

 

普段のあなたの頭痛がどのようなタイプのものなのか、そして現在起こっている頭痛が大きな病気のサインなのか、見極めるためにも、なによりもあなた自身のために普段との違いを把握していただくことが重要です。

 

次の記事には緊急で対応すべき頭痛の症状についてまとめています。
頭痛で救急病院を受診すべき症状とは?緊急で対処すべき6つの特徴!

 

もしあなたが普段から頭痛に悩まされており、この6つの症状のどれかが現れた場合は速やかに病院受診されることをお勧めします。

 

医療関係者は救える命は救いたい、そして日常を取り戻してもらいたいと考えながら日々仕事をしています。そこであなた自身の協力の有無で結果が変わることも少なくありません。是非ご協力をいただけると嬉しく思います。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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