【脳梗塞】アテローム血栓性・心原性塞栓・ラクナ梗塞の違いとは?

 

前回の記事で脳梗塞の発生機序について簡単にお話しました。
脳梗塞の発生機序(原因)は

 

  • 血栓性
  • 塞栓性
  • 血行力学性

 

この3つに分けられます。
そして臨床的分類は

 

  • アテローム血栓性
  • 心原性脳梗塞
  • ラクナ梗塞

 

この3つです。
発生機序と区別されるのはこの臨床的分類により治療法が決定されるためです。

 

脳梗塞を起こす血管

脳梗塞も血流が阻害される血管により梗塞範囲が異なります。
そのためまずは簡単に梗塞を起こす血管を2つに分けましょう。

 

■皮質枝(皮質動脈):脳の表面
■穿通枝(穿通動脈):脳の内部

 

この2つに分類されます。
言葉ではわかりにくいのでイラストで見てみましょう。

アテローム血栓性脳梗塞

 

まずアテローム血栓性についてです。

 

動脈硬化は血管の内側にコレステロールや血小板などが蓄積されて起こります。その蓄積したものをアテローム(主成分は血小板)と言います。

 

このアテロームにより血管が狭くなったり、血管壁から剥がれたアテローム(血栓)が抹消の血管に詰まることにより梗塞が起こります。

 

 

このアテローム血栓性脳梗塞は前回お話した脳梗塞の発生機序

①血栓性 ②塞栓性 ③血行力学性 のすべてで生じる可能性があります。

 

心原性脳塞栓症

 

脳梗塞の中で最も恐ろしいのがこいつです。
字のごとく心臓でできた血栓(主成分は赤血球)が脳の動脈を塞いでしまいます。

 

通常の心臓では血栓が作られることはありませんが、心房粗動等が原因となります。

 

心臓からの血栓はアテロームと比較して大きいため、皮質枝が塞がれてしまいます。そのため広い範囲で梗塞が起こってしまいます。

 

病巣が大きいため症状が強く、命に関わることも少なくありません。
予後もなんらかの後遺症が残る可能性が高いものです。

 

心原性の脳梗塞は血栓により引き起こされるため、②塞栓性 の脳梗塞です。

 

ラクナ梗塞

 

日本人に最も多い脳梗塞のタイプです。
脳梗塞全体の35~50%を占めます。

 

 

原因は高血圧です。
高血圧により穿通枝に血流障害が起こります。
直径1.5㎝未満の梗塞のことをラクナ梗塞と言います。

 

範囲が1.5㎝と小さいので症状が全くでないこともあります(無症候性脳梗塞)。運動麻痺やしびれなどの症状がでる場合もありますが、早期に回復することも珍しくありません。

 

ラクナ梗塞は ①血栓性 ③血行力学性 で引き起こされます。

 

いかがでしょうか?なんとなく違いが判ってもらえたでしょうか?
重症度で言うと 心原性>アテローム>ラクナ といったイメージですね。

 

脳梗塞は【発生機序(原因)での分類】と【臨床での分類】 が異なるんです。そして脳梗塞で大事なことがもう一つ!

 

一過性脳虚血(TIA)

 

というものがあります。
ここで少し混乱することも少なくありありません。

 

ラクナ梗塞と少し似ていますが異なるものなんです。
TIAは脳梗塞の前兆と言われています。

 

TIAを見逃さずにしっかりと脳梗塞を予防しましょう!!
TIAについてはこちらも合わせてどうぞ

→脳梗塞の前兆症状とは?チェックの方法やリスクを知って予防しよう←

 

まとめ

脳梗塞の発生機序(原因)

  1. 血栓性
  2. 塞栓性
  3. 血行力学性

 

脳梗塞の臨床分類

  1. アテローム性脳梗塞
  2. 心原性脳梗塞
  3. ラクナ梗塞

 

 

いかがでしたでしょうか?

脳梗塞について基本的な原因と分類をお話してきました。
脳梗塞発症者が毎日のように救急車で運ばれてくる現実があります。

 

発症する前に少しでも脳梗塞について知ってリスクを回避していただければ幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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