脳梗塞とは『脳の血管が詰まる病気』

 

実は脳梗塞にも重症化しやすいものとそうでないものがあります。
もちろん重症な場合は重い後遺症が残ってしまうことも……

 

今回は脳梗塞の基本的な原因や分類についてです。

 

記事内容

実際の症例

脳梗塞のメカニズム

脳梗塞の分類

 

脳梗塞とは?

 

まずは実際に起こった脳梗塞についての症例です。

 

職場で40代の看護師が手足のしびれがあるということで検査入院していました。入院翌日の朝一に頭部CTを撮影します。こちらがそのときの画像です。

 

 

この直後、この方は病室に戻るエレベーター前で倒れました。
その診断は脳梗塞。
後日撮影したCTがコチラです↓

 

 

前回と比較してみるとわずかに脳梗塞を起こしていることが分かります。しかし普段画像を見慣れている関係者であっても初回の検査時にこの病変を指摘することは非常に難しいです。

 

このように突然倒れてしまうことも少なくない脳梗塞。
少し前置きが長くなってしまいましたが、詳しくお話していきましょう。

 

ご存知かもしれませんが、脳梗塞とは脳に血液(栄養)を送っている血管が何らかの原因で詰まったり、狭くなったりして、脳が虚血状態(血液が足りない状態)になってしまうことです。

 

 

脳組織が酸素不足や栄養不足になれば壊死または壊死に近い状態になってしまいます。

 

 

その結果、虚血状態になった部分が司っていた機能が失われてしまうのです。
虚血状態になってしまうと以下の症状が現れます。

 

脳梗塞の症状
  • 言語障害(言葉がでにくい)
  • 半身麻痺(手足の麻痺やしびれ)
  • 視野の半分がかけて見える
  • 発声や嚥下(飲み込むこと)障害
  • 人格や精神面の変化(感情のコントロールができない) 等

 

症状の現れ方は梗塞が起こった部位によって様々です。

 

 

もし気になる症状があればこちらでチェック法について紹介しています。

 

 

なぜ脳の血管が詰まるの?

 

このような症状を引き起こす脳梗塞ですが、その原因となるのは高血圧と動脈硬化です。

 

他にも肥満やストレス、喫煙、飲酒なども原因として考えられていますが
これらは高血圧と動脈硬化の原因です。

 

高血圧により血管の壁を傷つけて、壁の中に細胞が溜まることで動脈硬化を引き起こすのです。それが血管を脆くしたり、血栓が発生することで脳梗塞が引き起こされます。

 

脳梗塞のメカニズム

 

高血圧や動脈硬化が脳梗塞の原因となりますが、実際に脳の血管ではどのようなことが起こっているのでしょうか。

 

ここから脳梗塞の発生するメカニズムを簡単に説明していきます。
まず脳梗塞が起こる仕組みは以下の3つに分けられます。

 

脳梗塞の3つの発生機序
  1. 血栓性
  2. 塞栓性
  3. 血行力学性

 

脳梗塞はこの3つのうちのどれかが起こって発症します。

 

血栓性(けっせんせい)

 

動脈硬化により血管が狭くなり、十分な血液が脳に行き届かなくなる状態です。

 

血栓性の特徴
  • 血管の内腔が狭くなって塞がれてしまう
  • 血管の内腔にできた血栓が剥がれて詰まる

 

動脈硬化とは血管の内側にコレステロールや脂肪などが蓄積(アテロームといいます)することです。また、血管の壁から剥がれたアテローム(これを血栓といいます)がより細い末梢で血管を詰まらせてしまう場合もあります。

 

塞栓性(そくせんせい)

 

脳以外の部位で蓄積された血栓が血管の壁から剥がれ、太い血管の血流にのって脳まで運ばれ、脳の血管を詰まらせていまう状態です。

 

塞栓性の特徴
  • 大きな血栓が原因
  • 広範囲がダメージを受ける
  • 症状が強い
  • 後遺症が残りやすい

 

心臓からの血栓によるものが最も多いとされています。心臓と脳では血管の太さが違います。心臓では問題ない大きさの血栓でも、脳にとっては大きすぎます。

 

脳の比較的大きな血管が詰まってしまうため、広範囲で梗塞が起こります。また症状が強いことも特徴です。

 

血行力学性(けっこうりきがくせい)

 

血圧低下や脱水などが原因で脳の血流量が低下することにより脳が酸欠状態になることです。

 

血行力学性の特徴
  • 原因は血圧低下や脱水
  • 血流量が低下する
  • 症状は軽い
  • すぐに改善されることもある

 

血液が届きにくい細い血管に起こりやすいものです。こちらは血流量の低下した原因を見つけて改善すれば症状は治まることもありますし、自然と改善される場合もあります。(だからといって放置してはいけません)

 

脳梗塞の分類

 

上記では脳梗塞の起こるメカニズムについてお話しました。
実はメカニズムとは別に臨床的な分類も存在します。

 

ん?
普通はメカニズムで分けるんじゃないの?

 

こう思いませんでしたか?
私もそう思います。

 

ただ、臨床の現場ではこの分類により対応が変わってくるのです。

 

なぜなのか。
この分類はいわば、脳へのダメージの大小を考えるための分類です。

 

それは患者様の予後に大きな影響を与えかねないため。
梗塞が起こる脳の範囲によって医療現場ではその対応が異なります。

 

脳の血管の中でも太い血管が詰まった場合と細い血管が詰まった場合。
このどちらが後遺症が残りやすいと思いますか?

 

当然太い血管が詰まった場合はより広い範囲で血液の不足が起こります。
つまりはより多くの脳細胞がダメージを受けるのです。

 

そのため分類により対応を変える必要があるのです。
分類として3つに分けられます。

 

脳梗塞の分類
  1. アテローム性脳梗塞
  2. 心原性脳梗塞
  3. ラクナ梗塞

 

この中でも予後が悪く、後遺症に悩まされるのは心原性脳梗塞です。

 

今回は少し長くなってしまったので、詳細は別記事にまとめます。

 

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