脳卒中(脳梗塞)の後遺症とは?リハビリからの回復の見込みは?

 

あなたはカレーが一皿出てきたら全部食べれますか?

 

世の中には左半分しか食べない(食べれない)方がいます。
服を着ることができなくなってしまう方もいます。
字は読めるのに書けなくなってしまう方がいます。

 

これらはすべて脳梗塞の後遺症です。
突然発症してしまう脳梗塞。

 

命の危険もある疾患ですが、最も怖いのはその後遺症です。
脳細胞がダメージを受けるということは、人間として当たり前に持っている能力を失ってしまうという場合もあるのです。

 

今回はそんな脳梗塞の後遺症についてお話していきます。

 

脳梗塞の後遺症が残る確率は?

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まず脳血管障害(脳卒中)になってしまったとき、後遺症が残る確率はどの程度だと思いますか?。

 

著名人でも星野源さんや磯野貴理子さん、長嶋茂雄さん、林家こん平さんなど多くの方が脳梗塞を発症されています。しかし現在では全く後遺症がなく芸能活動されている方もいれば、四肢や言葉に後遺症が見られる方もいます。

 

 

実際に脳血管障害(脳卒中)になったときに後遺症が残る割合は60%と言われています。

 

 

『じゃあ40%は回復してるの?』と思われるかもしれませんが……
全体のうちの20%は残念ながら亡くなられた方だと言われています。

 

発症した方で回復に向かったのは全体の20%なんです……
もちろんリハビリの程度や発症年齢により回復の度合いは異なります。

 

当然若ければリハビリによる回復も早いことが多いです。
しかし発症部位や範囲によっては高齢であっても十分に回復が見込める場合もあります。

 

ある程度の予防はできますが、病が発症するのは仕方のないことです。

 

血管障害は予防のための取組が最重要です。
しかし発症する方は必ずいます。

 

もし発症してしまった場合はその中でどう向き合っていくのかが大切なことです。今回は脳梗塞によりどのような後遺症が現れるのか、そしてリハビリについてもお話していきます。

 

脳梗塞の後遺症

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脳梗塞というと半身麻痺や言葉がうまくでてこないなどの後遺症をイメージしませんか?症状は梗塞を起こした脳の部分により異なります。

 

実は脳梗塞の後遺症に分類は存在しません。
今回はわかりやすく説明するため、大きく3つに分けてお話していきます。

 

  • 神経障害
  • 高次脳機能障害
  • 精神障害

 

(これは便宜上勝手私が勝手に分類しています。正式な分け方ではありません。)

 

おそらくは聞きなれない言葉だと思います。
実際の症状をご紹介しながら説明していきますね。

 

神経障害

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脳梗塞を発症した方で神経障害が残る方は多くいらっしゃいます。
特に脳梗塞を発症後、片麻痺・運動障害でリハビリを頑張っている患者様が多いです。

 

【片麻痺・半身不随】

  • 体の左右どちらかが『全く』、もしくは『少し』しか動かない状態
  • 梗塞を起こした脳の部位とは左右逆の半身に症状が表れます

 

私の祖父も脳梗塞で片麻痺の状態でした。
利き腕であった右側に麻痺が残ったため、食事・トイレ・車イスからの移動・着替え日常生活の多くに影響がありました。

 

 

【運動障害】

  • 手で細かい作業ができない
  • 自分の意思で手足を止めることができない
  • うまく口が動かない           など

 

程度は様々ですが、今までできていた作業ができなくなってしまいます。
言語障害とともに、発症患者さんが一番もどかしく思うことの一つです。

 

 

【感覚障害】

  • 熱い、冷たいという感覚が鈍くなる
  • 体のしびれや痛みに気付きにくくなる
  • モノに触れてもそれを感じられなる  など

 

感覚が鈍くなるため、やけどに気付かないなど、通常だと軽傷で回避できる危険に気付けず、日常生活での怪我の危険が増加します。

 

 

【嚥下障害】

  • うまく食べ物や唾を飲み込むことができない
  • 言葉の発声時がうまくできない       など

 

手足だけではなく、のどや頚部(首)の筋肉も影響を受けます。嚥下機能が働きにくくなると食べ物や唾が気管(肺)へ入ってしまい誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を起こしやすくなってしまいます。

 

 

【視覚障害】

  • 物が2重に見える
  • 視野の左右どちらか半分、もしくは1/4が欠けて見える など

 

 

【排尿障害】

  • トイレが頻回になる
  • トイレまで間に合わず失禁(しっきん)してしまう
  • 尿が出ない                  など

 

 

高次脳機能障害

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※認知症と症状は似ていますが、メカニズムが異なるため分けて考えられています。

 

【認知障害】

  • 迷子になる。
  • 左右どちらかの空間が認識できない。
  • 着替えができない
  • モノを拾えなくなる など

 

感覚や視覚に障害がないにもかかわらず、認知ができないという障害です。
冒頭のカレーが半分しか食べれないという場合も認知機能障害になります。

 

認知できていない側のモノにぶつかる、食事の際に食器の半分だけを食べるなどの行為がみられます。介護する側の負担が最も大きな後遺症の一つです。

 

 

【記憶障害】

  • 過去のことが思い出せない
  • 新しいことが覚えられない
  • 同じことを繰り返してしまう など

 

症状だけを見ると認知症と似てますね。
前述しましたが高次脳機能障害は麻痺などとは違った介護の負担があります。

 

 

【言語障害】

  • 言葉が理解できない
  • 逆に理解できても自分の考えを言葉にできない
  • 字が書けない(麻痺はない)
  • 字が読めない                など

 

 

【注意障害】

  • 複数のことが同時にできない
  • 何事にも集中できず注意力が散漫になる など

 

 

精神障害

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【うつ病】

  • 気分が落ち込む
  • 無気力
  • 感情の消失
  • 思考力、集中力の低下 など

 

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これは脳梗塞発症をきっかけに脳の機能的な面で引き起こされる場合と発症患者本人のメンタルによる影響のどちらも考えられるんじゃ。

 

 

【脳血管性認知症】

脳血管障害(脳卒中)を引き金として発症する認知症です。
認知症のうちの約3割を占めると言われています。

 

 

【せん妄】

  • 幻覚が見える
  • 幻聴が聞こえる
  • 大声を出す
  • 暴れる     など

 

 

【感情や精神面での変化】

  • 感情のコントロールができない
  • 自己中心的な考えになる
  • 別人格になる
  • コミュニケーションがとれない など

 

 

リハビリによる回復は?

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脳梗塞発症直後はいくつかの治療から適切な処置を施します。発症後はどの程度の機能の回復が見込めるのかが一番気になる部分だと思います。どの程度の回復が見込めるかは発症部位にもよりますし、個人差や年齢差によるところも大きいです。しかし

 

共通して言えるのは6ヶ月という期間です。

 

機能が失われてから、この6ヶ月が最も回復しやすい期間と言われています。少し厳しい見方をすれば6ヶ月を過ぎてしまうと回復に時間がかかってしまうということです……回復するためにはリハビリが必須となります。

 

この6か月についての医療体制はこちらをご覧下さい。

脳梗塞のリハビリ期間は?回復期病院における入院日数は?

2016.01.29

 

ここまでの話をまとめます。

 

まとめ

脳梗塞の後遺症は

  • 神経障害
  • 高次脳機能障害
  • 精神障害

 

神経障害

  • 片麻痺・半身不随
  • 運動障害
  • 感覚障害
  • 嚥下障害
  • 視覚障害
  • 排尿障害

 

高次脳機能障害

  • 認知障害
  • 記憶障害
  • 言語障害
  • 注意障害

 

精神障害

  • うつ病
  • 脳血管性認知障害
  • せん妄
  • 感情や精神面での変化

 

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