脳卒中の後遺症で認知症?感情や行動の制限がきかなくなることも

 

脳卒中(脳梗塞・脳内出血・クモ膜下出血)の後遺症で認知症になりやすいという話を聞いたことはありませんか?

 

また、脳卒中の発症前後で性格や人格が変わってしまうなど。

 

脳卒中の後遺症で怖いのは身体機能の低下や喪失だけではありません。

 

記事内容

病院の会計での話

記憶はできるけど理解ができないのも認知症

180°人格が変わることも?

脳卒中後遺症で現れる認知機能の症状

 

脳卒中の後遺症で認知症

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『佐藤さん。今日の会計は438円です。』

『うーん、一万円からでいい?』

『あらー。ちょっとお財布の小銭をここにいくつか出してみましょうか』

 

病院での会計の様子を見ていると、財布が小銭でパンパンになっているにも関わらず、お札を出してくる高齢者の方が多くいらっしゃいます。これは認知症の初期症状です。

 

お金の計算ができなくなる、もしくは面倒になってしまうんですね。

 

これは認知症の初期症状の一つとも言われています。

 

このような症状が起こる認知症。特に広く知られているのはアルツハイマー型認知症です。認知症の中でも発症数は最多。このアルツハイマー型認知症に次いで多いのが脳血管性認知症という病気です。

 

 

脳血管性認知症とはその名の通り、脳血管の障害により発症してしまう認知症です。

 

 

脳卒中で脳の血管が詰まったり、出血することにより十分な血液を脳細胞に送れなくなります。そうすると脳の神経細胞に十分な血液(酸素)が行き届かずに、脳細胞が死んでしまうのです。
その中でも認知機能を司る部分の神経細胞が死んでしまうことで認知症が発症してしまいます。

 

つまり、脳卒中の最大の危険因子である、高血圧や動脈硬化により引き起こされる認知症なのです。

 

脳血管性認知症の特徴

 

『では一度でも脳卒中を発症してしまうと認知症になってしまうのでしょうか?』

 

そんなことはありません。前述したようにどの部分の脳細胞が死んでしまったのかによります。そのため1度の脳梗塞や脳内出血で認知症の症状が現れる場合もあります。
また一度では変化がなくとも、再発を繰り返すことにより認知症を発症する場合もあるのです。

 

アルツハイマー型認知症の症状が徐々に進行していくのに対して、脳血管性認知症は進行が一定ではありません。

 

一気に発症してしまうこともあれば、よくなったり悪くなったりを繰り返す場合もあります。またアルツハイマー型と異なる特徴があるため、まだら認知症とも言われます。それは症状に差があるためです。

 

記憶はできるが理解できない

理解はできるが判断力に乏しくなる

物忘れが多いが理解力や判断力には問題ない

 

このようにすべてに認知症の症状が現れるわけではなく、差が生じるのです。これは脳で障害される部分が限定的であるために起こる症状です。

 

感情や行動の制限がきかなくなる

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また脳卒中の後遺症は認知症だけではありません。症状が一過性の場合や時間とともに治まることもありますが、

 

 

発症前後で性格や人格が変わってしまうこともあるのです。

 

 

まずは実際にあった一例を見てみましょう。

 

鈴木さよ子さん(仮名)58歳。専業主婦である鈴木さんは普段は穏やかな性格で人当たりもいい方だったそうです。

 

ある日、今まで経験したことのないような頭痛があり、めまいと嘔吐の症状で緊急搬送。

 

病院到着時の血圧は220/99。意識レベル300。(反応なしの状態)
高血圧に既往があるも降圧剤の服用をよしとせず、高血圧の治療は何もしていませんでした。

 

救急外来では血糖測定後、脳出血を疑いCT検査。
その結果、右の前頭葉に出血を確認。血腫の量が比較的少なかったため保存療法が選択され、そのまま入院。

 

半日後、鈴木さんは意識を取り戻しました。

 

看護師『鈴木さーん。大丈夫ですか?病院ですよ。わかりますか?』

鈴木さん『病院?誰か入院してるんですか?』

娘さん『お母さんわかる?お母さんが入院してるんだよ!脳出血だったんだって!心配したんだよ!』

 

鈴『は?何言ってんの?!あんたが裸で歩いたことで私は恥かいた!!人様のお金まで盗んでから。このバカ娘が!!』

娘『え?お母さん、何?いきなりどうしたと?』

 

鈴『お姉さん(看護師)すみませんね!ここでしっかり入院させて反省させてやってください!』

 

いかがでしょうか?かなり内容を脚色してお話しましたが、脳卒中後にはこのような変化が急に起こることがあります。このあと鈴木さんは以前とは別人のような言動を繰り返すようになり、暴言や暴力が日増しに増えていきました。

 

このような言動も脳卒中の後遺症として現れる症状です。

 

脳卒中後遺症で現れる症状
  • 幻覚が見える
  • 幻聴が聞こえる
  • 大声を出す
  • 暴力的になる
  • 自己中心的な考え方になる
  • 感情のコントロールができない
  • コミュニケーションがとれない

 

このような障害から一日中電球を見つめながらニヤニヤしていたり、同じ人をジーっと見続けたり、激しい被害妄想から突然身内を殴りだしたりと、今までからは考えられないような行動をとることもしばしばあります。

 

突然の性格の変化にご家族が戸惑われることがほとんどです。今までの面影が全くなくなってしまうことも少なくありません。

 

このような場合、完全に元の状態に戻ることはなかなか難しいのが現状ですが、根気強く付き合いながらリハビリを継続していくことが重要となります。リハビリを行うことにより症状が軽快することがあるためです。しかし、そのリハビリにもいくつかの制約があります。

 

この制約については一般の方はほとんどご存知ないと思います。

 

あなたは脳卒中発症後、どのくらいの期間入院できるかご存知ですか?実は入院期間にも制約があるのです。そのあたりのことについてはこちらで詳しくお話しています。

 

高血圧や脂質異常症を放置しておくと、結果的に人格まで変わってしまう恐れがあります。

 

この記事を読まれているのであれば、このことは頭に入れておいて下さい。

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